資産運用

リスク許容度にもとづく資産配分(アセットアロケーション)の決め方

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ホッシー

株式や投資信託等の投資では、資産配分(アセットアロケーション)により得られるリターンやリターンの振れ幅がおおよそ決まってきます。

投資では、自分のリスク許容度を決めたうえで資産配分(アセットアロケーション)を設定することが重要です。資産配分(アセットアロケーション)やリスク許容度の考え方についてご紹介します。

資産配分(アセットアロケーション)で投資結果が決まる

投資結果は「資産配分(アセットアロケーション)でほとんど結果が決まる」と言われています。

つまり、「どの銘柄を選ぶのか」等の細かな選択ではなく、資産配分(アセットアロケーション)が最も重要ということです。

この時、自分のリスク許容度を決めて資産配分を設定していく必要があるため、リスクや資産配分の考え方についてしっかり把握しておくことが重要です。

この記事では、主に投資の初心者の方を対象に、資産配分やリスク、リスク許容度の考え方についてご紹介します。

資産配分(アセットアロケーション)

株式や投資信託の投資では、投資対象として国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券などがあり、これらを資産クラスと言います。

各資産クラスでは、得られる期待リターン(=利益)やリスク(=リターンの振れ幅)が異なります。

例えば、株式の方が債券よりも得られる期待リターンが大きいですが、リスクも大きくなるため、暴落等の際には大きく損をする可能性があります。

各資産クラスにどれだけの投資資金を配分するかを資産配分(アセットアロケーション)と言います。

この資産配分によって期待リターンやリスクがおおよそ決まってくるため、投資を始める際には、どの資産にどれだけの投資をするのか、資産配分をよく検討してから始める必要があります。

リスク許容度

資産配分(アセットアロケーション)が決まると、期待リターンやリスクが決まってくるのですが、どうやって資産配分を決めればよいでしょうか。

この時に重要になってくるのが、リスク許容度という考え方です。リスク許容度とは、最大損失が出たときに自分が許容できる最大損失のことを言います。

資産配分は、自分のリスク許容度におさまるように決定していくことになります。

自分のリスク許容度がどれだけかについて把握するためにも、まずは期待リターンとリスクの考え方について理解しましょう。

自分のリスク許容度を把握しよう

期待リターンとリスクの考え方

ある投資商品に投資をしたときに、元本に対して年間に得られる利益の期待値(平均値)を「期待リターン」と言います。つまり、最も発生しやすい利益率です。

例えば、元本100万円に対して5%の期待リターンというときは、平均的には1年後に5万円の利益が出るということになります。

期待リターンが5%と言っても、もちろん実際は5%にならないことがあり、リターンの結果は変動します。期待リターンを平均としたときの、利益の変動の振れ幅がどれだけあるかを「リスク」と言います。

少し数学的に話をすると、以下のような釣鐘型の正規分布という確率分布(横軸はリターン)を考えたときに、平均値が期待リターン、標準偏差がリスクとなります。この場合、数学的には平均値±標準偏差の範囲内になる確率は約68%であることを示しています。 

具体例でみると期待リターン5%、リスク10%という場合は、リターンが-5%~15%になる確率が約68%ということになります。

期待リターン 平均 リスク 標準偏差 関係

リスク許容度の計算方法

リスクの考え方が分かったとしたとき、リスク許容度はどのように考えればよいでしょうか。リスク許容度は、リスクの2倍の損が出たときに自分が耐えられるかどうかを基準にするとよいと言われています。

少し数学的に話をすると、平均±2×標準偏差の中のリターンになる確率は約95.5%になります。つまり95%以上の確率でその範囲のリターンになるため、ほとんどの場合はその範囲内に入ります。

この範囲内のリターンになったときでは「期待リターン-2×リスク」のときが、最も悪いケースのリターンです。この最も悪いケースの時に耐えられるかがポイントです。

例で見てみます。期待リターン5%、リスク10%とした場合は2倍のリスクを考えると、-15%~25%のリターンの間になる確率が約95.5%です。この範囲内で最も悪いのは-15%のリターンになってしまったときです。

元本が100万円あったとすると、1年後に-15万円(=元本が85万に減ってしまう)になるのが最悪のケースです。これを耐えられるかどうかがリスク許容度です。

期待リターン 平均 リスク 標準偏差 リスク許容度 計算例

上記の内容は統計が少し分かる人であれば伝わると思いますが、分かりにくいという方は以下の式だけでも覚えてください。この数式に当てはめたときの最大損失金額が許容できるのであれば、そのリスクはあなたの許容範囲内ということになります。

年間の最大損失金額 = 投資金額 × {期待リターン − (2×リスク)}

上記の最大損失金額が出てしまったとしても、まぁいいかっと気にせずに夜に眠ることができるかどうかがポイントです。

※上記は確率的に約95.5%の確率で発生するリターンの中で最も悪いケースを見るという考え方です。それ以上の損失(最悪0円になるようなこと)が全くないわけではないのでご注意ください。

資産配分(アセットアロケーション)の決め方

資産配分(アセットアロケーション)の決め方としては「自分に合った組み合わせを検討する」または「世界市場ポートフォリオ」を使うという大きく2つの方法があります。

自分のリスク許容度をもとに組み合わせを決める

各資産クラスの金額を入れて、期待リターンやリスクを計算してくれる便利なツールがあります。

投資信託のガイド|ファンドの海の”長期投資予想/アセットアロケーション分析“のページがとても便利です。

資産配分 アセットアロケーション 長期投資予想/アセットアロケーション分析  より引用

上記のような表に、自分の投資する金額を入力すると、期待リターンやリスクを計算してくれます。

期待リターンやリスクについても細かく指定はできますが、初心者の方はデフォルトで入力されている期待リターンやリスクのまま使用すればよいです。

結果として表示されるリスクをもとに年間の最大損失金額を計算し、最大損失になった時に自分が耐えられるのであれば、その資産配分で投資してもよいと思います。

世界市場ポートフォリオを使う

世界市場ポートフォリオを使うというのは、世界の株式の時価総額の比率と同じ割合で資産配分を作っていく方法です。概算で考えると、国内株式:先進国株式:新興国株式を1:8:1のバランスの資産配分(アセットアロケーション)にします。

リスク許容度を決め、ファンドの海のツールを使って資産配分を検討するのが最もおすすめですが、世界市場ポートフォリオの割合を使って投資の割合を決めてしまうのも1つの方法かと思います。

資産配分(アセットアロケーション)の決め方で重要なこと

リターンではなく、リスク許容度から決める

資産配分を決める際に最も重要なことは求めているリターンではなく、リスク許容度から資産配分を決めることです。

よく金融のプロは、「将来〇〇円必要だから年間の期待リターンをX%に設定しましょう。」というようなことを言ってきます。

しかし、期待リターンを高く設定しすぎると、最大損失が出たときに耐え切れずに投資をやめてしまう可能性も出てきます。

そのため、求めるリターンからではなく、「リスク許容度」から資産配分を決めるようにしましょう。

国内債券の割合が重要

資産配分を決める際には、債券の割合がリスクを決める重要な要素になっています。よく資産配分に関して調べると「株式に”100-年齢”%、債券に”年齢”%にしましょう」というような判断基準が出てきます。

この考え方は、リスクの高い株式とリスクの低い債券という値動きが違う資産クラスで資産配分を構成することで分散効果を狙い、変動に対してリカバリーができる期間の長い若い頃は株式に多く配分して高いリターンを狙い、年齢に合わせてリスクを下げるように債券割合を増やすという考え方になります。

リスクを調整する際には、国内債券の割合を増減させて自分のリスク許容度に入る資産配分を検討するのがおすすめです。

外国債券は組み入れない考え方

私は水瀬ケンイチさん著の「お金は寝かせて増やしなさい」の内容を参考にさせていただき外国債券は組み入れない考え方を取り入れています。

債券クラスは、価格変動に対する緩衝材の役割を期待しているので、リスクが国内債券よりも高い外国債券は使わないという考えです。

お金は寝かせて増やしなさい より引用

外国債券は為替リスクのためにリスクは高いのですが、長期的には国内外の金利差は相殺されて期待リターンは同じになるという金利平価説という考え方があるためリスクが低い国内債券を使うようにしています。

個人向け国債や高金利預金という選択肢もある

債券は性質上、金利が上がると価格が下がり、金利が下がると価格が上がるという性質があります。

現在の日本は超低金利の状態です。そのため、これからは金利が上がる可能性が高いと思います。金利が上がる場合、国内債券へ投資してしまっていると金利が正常化して上がった時に債券の価格が下がってしまいます。

このことを考慮して選択肢としてあるのが以下の2つです。

  • 個人向け国債変動10年
  • 高金利な銀行預金(定期預金等)

個人向け国債は、国が発行する債券です。変動といっているように今後の金利の変動に追従します。また、年率0.05%の最低金利が保証されており、購入から1年たてば過去2回分の利子から計算されるペナルティを支払えば、元本は100%で途中解約することができます。

もう1つの選択肢は、ネット銀行の定期預金等の高金利預金です。ネット銀行だと個人向け国債以上に利率が高いものもあります。

私の場合は、楽天銀行の普通預金でマネーブリッジ(銀行口座・証券口座連携サービス)を利用しています。マネーブリッジを利用すると年0.1%(税引き前)[0.079%(税引き後)]になるため、こちらを債券クラス相当と考えて組み入れています。

日本の金利が正常化したら債券に組み換えを検討しようかと思います。(定期預金も考えましたが、資金の取り出しの容易さも含めて現状はこちらにしています。)

まとめ

投資を始めるにあたって、絶対に検討しておいた方がよいリスク許容度と資産配分(アセットアロケーション)についてまとめました。

自分のリスク許容度をしっかりと把握し、資産配分を決めるようにしましょう。

  • 投資を始める前に資産配分(アセットアロケーション)を決めましょう
  • 投資結果は資産配分でほとんど決まると覚えておきましょう
  • 期待リターンとリスクについて考え方を理解しましょう
  • リスク許容度にもとづく資産配分の決め方を知りましょう
  • 資産配分は求めるリターンからではなくリスク許容度から決めるようにしましょう
  • リスクを調整する場合は、債券クラスの割合で調整しましょう

※投資は自己責任になります。当ブログに記載の情報で投資判断を誤ったとしても管理人は責任を負えません。当ブログ情報は参考とご理解いただき、投資判断自体は自己責任でお願いいたします。